最強展大阪を終えて
「あれからもう1年か」
と思えるほどに遠い昔の事のように思う最強展大阪。
まだあの夢の世界から3日しか経っていない。
ふさふさ部で運営をすると決めた時、東京の慌ただしさを目の当たりにしていた4人は
「代表のえんぞうさんに開催許可をもらったけど、うちらでやる?」
という私の言葉に躊躇した。
「やりたいやりたい!」と駄々をこねた私ですら、躊躇ったのだ。
それでも、「やろう!」と4人は覚悟を決めた。
ボランティアでやる以上、本業と家庭がある4人の限られた時間を削る事は目に見えていた。
私は娘を抱えた母でもある。
手が離れてきたとはいえ、まだまだ子どもである8歳の娘をほったらかしにはできない。
他のメンバーも仕事に家庭に育児がある。
ましてや、ふさふさ部は拠点が関東と関西にわかれている。
納得のいくものができるだろうか。
不安はあった。
けれど、その私のちっぽけな不安は、ふさふさ部の4人でやることで一瞬にして消えていくのだった。
私たち4人はほんとうにバランスのいい4人だと思う。
最年少のsorakyはふさふさ部のリーダーでありふさふさ部のブレーンでもある。
聞き上手でみんなの意見をまとめ、冷静で的確な判断で動く。
次に若いsorayuchiは、データを収集し管理表や細かな作業を得意とする。反面天然なところもあり、ピリピリとした空気をいつも和ませてくれる。
ひとり関東を拠点としているhalnoは持ち前のクリエイティブな頭脳を活かしデザインやビジュアル関連を一手に引き受ける。彼の作品はぐうの音が出ないほどに美しい。
最年長の私は年甲斐もなく夢見がちで壮大な妄想ばかりを口にする欲張りで暴走気味である。
一見バラバラのように見える4人だが集まると不思議とバランスが取れている。
そして何よりも「期待以上の価値を提供したい」という熱血漢でもある。
そんな仲間に支えられている事で、私はいつしかこの4人なら不可能なことはないのではないか?と思うようになった。
時に衝突する事もあるが、それはより良いものを作りたいという根底にあるものからくる、熱い思いがぶつかりあうだけ。
だから最後にはさらに絆が強くなりまとまっていくのだ。
最強展大阪は過去にやったものとは違うものにしたい。
大阪ならでは、ふさふさ部ならでは、のイベントにしたい。
4人は最初からそう考えていた。
4場所目となる大阪で、東京、札幌、福岡と同じではつまらない。
そして、関西以外の人たちが来ても楽しめるものにしたい。
私達の頭はフル回転した。
何ができるだろうか、何が求められてるだろうか、何が喜んでもらえるのだろうか。
普段からふさふさ部と仲良くしてもらっているメンバーに声をかけた。
みんな快く引き受けてくれた。
そして過去にご縁をいただいた遠方のinstagrammerに声をかけた。
みなさん躊躇する事なく快諾していただいた。
実はwacameraとhalnoは多くの人と撮影に行ったりする機会が少ない。反面、soraky、sorayuchiは社交的でたくさんの人と幅広くコミュニケーションを取っている。
今回のマンパワーのほとんどはsoraky、sorayuchiの普段からたくさんの人と交流している朗らかな人柄のおかげだと思っている。
正直な話をすれば開催が近づくにつれ、4人は多忙を極めた。
深夜まで及ぶ電話会議もなんども行った。
年末という通常でも忙しい時期にイベントを決めたことも呪った。(自分で決めたんだけども)
しかし、辛くはなかった。
この最強展を成功させたい気持ちで溢れていたからだ。
搬入日を迎えた朝も興奮していた。
いよいよ始まる、大人の最大の文化祭だ。
展示品が足りない、というアクシデントもあったが、それもまたご愛嬌。
雨降って地固まるというではないか。
きっと大成功になるに違いない。
4人が揃ったのは土日だけであったが最高の時間だった。
誰かが欠けても物足りない。
4人でいると心の底から私は安心する。
他のみんなはどう思っているかわからないけど。
何ヶ月も力を注いできたイベントは
ほんとうに一瞬で終わってしまった。
空に消えていくシャボン玉のように。
ほんとうに。一瞬で。
たくさん笑ってたくさん喋って…
たくさん泣いた。
楽しさと達成感とともに、ほんとうに辛かったこと忙しかったこともどっと押し寄せ、その思いが涙となって私から溢れ出たのだろう。
肩を震わせて泣く私をsorayuchiがそっと支えてくれていた。
「大成功でしたね」
「楽しかったです」
「ありがとうございます」
人生でこんなにもたくさんのこの言葉をかけられたのは初めてかもしれない。
私は声をかけてくれたみんなに返したい。
「みんなが来てくれたから大成功でした」
「みんながいてくれたから楽しかったです」
「みんなのおかげです。ありがとうございます」
私たちだけでは成功は成し得なくて
関わってくれた全ての人と一緒に作り上げた最強展大阪。
人生の物語に大きくページを割いた出来事であった。
すべての人に、ありがとう。
またいつか。
0コメント